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長沼孝幸

vol.70


PROFILE

株式会社ロッテ
広報室 課長

現在の会社での経歴と担当している主な活動

旧本社である新宿工場、本社の法務担当、皆吉台カントリー倶楽部を経て1998年より広報室に勤務。
ロッテでは社会貢献の専門部署はないが、数々の現場重視の活動が行われており、広報室はその一端を担っている。最近は特に、(主力商品がガムであることから)歯の健康や「噛む」ことの効用を子どもたちを中心に伝えるための活動等に力を入れている。

趣味

もともとへらぶな釣りが大好きだったが、カントリークラブに配属になったのを機にゴルフをすることが増えた。ゴルフも釣りもとなると、土日両方が費やされ家族からお許しが出ないので、釣りは当分お休みしている。

好きな国or行ってみたい国

ドイツ。一番の理由はビールが好きだから!ドイツのビアホールは雰囲気も好き。

影響を受けた人、尊敬する人、目標にする人

ロッテグループ代表の重光武雄。ロッテという社名は文豪ゲーテの「若きウェルテルの悩み」のヒロイン、シャルロッテにちなんでつけられた。シャルロッテ同様、誰からも愛される会社になれるようにという願いが込められている。こうした思いを現在まで変わらず持ち続けていることに尊敬の念を抱いている。

一番大事にしているもの

どんなことも真面目にやるというスタンス


長沼さんが描く、理想的な社会とはどんな社会ですか?

菓子の会社にいますから、やはり子どもたちを意識します。前提として、紛争や地球温暖化に起因するような異常気象による災害がないこと、つまり安心して暮らせる住みやすい社会であることが、まずは求められますが、それを含めて、次世代を担う子どもたちに、夢や喜びを与えることのできる社会であることが理想だと思います。私たちもお菓子を通してこれに貢献したいと願っています。

どうすれば、この理想的な社会を築いていけると思いますか?

地道な活動にはなりますが、私たちが企業として取り組んでいる範囲のことをお話します。まず、企業として社会貢献活動を行う上で何より大切なのは、継続することではないでしょうか。そして、商品を核とした活動こそが継続性を生むのだと考えます。ロッテは主力商品がガムであることから、「噛む」効用において大学の研究室と共同研究を実施し、研究結果についてパブリシティを行ってきています。その結果、80年代以降から噛むことが健康上重要であることが認知されてきました。日本チューインガム協会と、「NO(ノー)ポイ捨て運動」も行っています。

自治体や地元の人にも協力してもらい、道路に貼りついたガムをヘラで取る活動です。毎年4月には新入社員の研修としても実施しています。それによって日本中をきれいにすることは難しいのですが、マナー改善のためのきっかけとなればと考えています。また、社会教育の一環として、会社というものの仕組みや働く人の役割等を学んでもらう試みで、キシリトールの開発物語を題材にし、子どもの好きなお菓子を教材に取り入れることで、関心を喚起することに成功しています。

今の仕事をしていく上での喜びと、逆に難しい点は?

「NO(ノー)ポイ捨て運動」では、地元の自治体、商店街の方と一緒に活動しますが、やっているうちに連帯感が生まれたり、時には道行く人に何をしているのか尋ねられたり、差し入れをしてくださった方もいたり、普段はなかなかできない体験をさせてもらっています。毎年同じ場所でやっていると、目に見えて減ってゆくのでやりがいもあります。また、現在の仕事では、業種を越えた企業間の交流があるのが、大変嬉しいことです。難しい点は、広報の仕事において、グローバル企業としてのロッテを知ってもらうことです。

韓国のロッテは、百貨店やコンビニ(韓国におけるセブンイレブン)等の流通から、建設、機械、情報通信に至るまでを手がけ、日本ロッテの約9倍の売上があります。ですから、社会貢献活動の分野でも日本より大々的に実施しています。けれど、日本では、ロッテがお菓子の売上で1位だということひとつとってもなかなか知られていません。今後我々がどんな企業であるのかをもっと知ってもらいたいと思っています。

今の仕事を始めてから体験した印象的なエピソードはありますか?

一昨年は球団の再編問題でかつてない取材攻勢を受けました!当社は食品を製造していますが、衛生管理等には非常に力を入れており、幸い本業で問題を起こしたことはありません。それもあって、あれほどの数の取材陣が本社に詰め掛ける経験は初めてでした。私も対応におおわらわでしたが、記者の方々も大変だろうからとの社長の計らいで、当社のアイスクリームを差し入れたところ、取材先でこんなことは初めてだと言って驚かれました。喜んでいただけたみたいですけど(笑)。そして、昨年は打って変わって今度は千葉ロッテマリーンズの優勝により、社内も大いに盛り上がりました!今は以前のように社員旅行もないですし、社内運動会もなくなりましたから、久々に一体感を味わいました。あれはとにかく嬉しかったですねぇ。なにぶん31年ぶりの優勝でしたから。面白いことに、今まで言い出せなかったけれど本当はずっとファンだったという社員もけっこういましたね。それから、31年前の優勝を知っている社員もそうはいませんから、いざ優勝すると、私たち広報としても何をどうして良いか迷うところが多くて。

余談ですが優勝記念関連商品はふたを開けてみるとすぐに売れてしまいました。発売前はそんなに売れるのか自信がなく、結果的に控えめな数しか用意しませんでした。今思うともったいないです(笑)。また、韓国のロッテグループを応援することもあります。4年前にサーズ騒動で日本から韓国への旅行者が激減したことがありました。そんな中、日本ロッテは、航空会社や旅行会社と協力して、韓国旅行に250組を招待、5,000組を優待する懸賞を用意して大きな反響を得ました。2年目は「冬のソナタ」の大ヒットがあり、ロッテホテル免税店がペ・ヨンジュンを起用していたことで、前年を大きく上回る応募がありました。今回も、日韓交流40周年でのいろいろな行事と相まって、引き続き多くの方に応募いただきました。「冬ソナ」以降、特に民間レベルでの交流が活発になりましたが、最近まで韓国は「近くて遠い国」と言われていました。ロッテグループが少しでも日韓親善の架け橋になれるよう願っています。

こうしたらもっと社会が良くなる、というアイディアはありますか?

これも自分たちができる範囲でお話させていただきます。歯の健康は健康全般に密接に結びついており、歯の寿命を延ばすことは私たちの健康寿命を延ばすことだとも言えます。厚生労働省と日本歯科医師会も「80歳になっても自分の歯を20本以上保とう」という8020(ハチマルニイマル)運動を推進していますが、実際に、80歳を超えて20本以上の歯がある人は、毎日元気に過ごしていることが知られてきました。フィンランドの学校では給食の後にキシリトール入りのガムが配布されています。通常フィンランドでは、虫歯ができても日本のように歯科で削ったりはせず、数ヶ月間きちんと歯磨きをして、キシリトールのガムを日常的に噛むことを続けるそうです。それによって歯が再石灰化してもとに戻るのを待つというわけです。

日本はフィンランドに比べると、虫歯予防のための知識もまだまだ十分認知されているとは言えず、例えば、新生児はもともと虫歯菌を持たずに生まれてきているにもかかわらず、お母さんが赤ちゃんに口移しで与えた食べ物と一緒に、赤ちゃんの口に入ってしまうケースが多いとされているんですね。しかし、それもさほど知られていません。ロッテでは、キシリトールが日本でひろく知られる前から、国内の歯科医師にキシリトールの有効性を紹介する活動を行ったり、最近では、虫歯予防のための小冊子を作って母子手帳と一緒に渡してもらったりもしています。

社会に伝えたいメッセージをどうぞ!

お菓子会社の一員として、お菓子を通して子どもたちに夢を与え続けることのできる社会を実現してゆくために、個人や企業としてできることを継続して実行することが大切だと考えています。

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