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栗山英紀

vol.47


PROFILE

ブックオフコーポレーション株式会社
専務取締役

現在の会社での経歴と担当している主な活動

アメリカ、イギリスの海外駐在を含め二十数年身をおいた金融業界を離れて、2001年1月に入社する。
2002年6月取締役、2002年7月専務取締役就任。
宅本便システムを活用し、古本の買取り代金を古本提供者に代わり国際協力団体に寄付するなどの社会貢献活動を推進している。

家族構成

妻、大学生の息子2人、ルーシー姫(ペットの豆柴)

趣味

実益を兼ねて(笑)ウォーキング。 毎日一万歩を4,400日以上続けている。

好きな国or行ってみたい国

前職で駐在していたアメリカが思い出深い。また、インドのデカン高原の景色が忘れられず、いずれまた訪れたい。

影響を受けた人、尊敬する人、目標にする人

ブックオフの坂本社長と、銀行にいた当時の上司で現武蔵大学経済学部教授の岡正生先生

一番大事にしているもの

まごころ


栗山さんが描く、理想的な社会とはどんな社会ですか?

企業理念にもありますが、「利他の心」を持つ社会だと思います。私たちはよく「お役立ち」という言葉も使いますが、相手が生きるために自分たちは何ができるか、どう役立てるか。それにはまず、相手の立場をよくわかってあげる努力をすることです。相手の顔を見ながら対話をし、意見を交し合うことで避けられる争い事は多いと思います。

私も前職で海外に駐在している時、日本にいるスタッフと電話でよく言い合いになりましてね(笑)。しかし帰国した折に直接会うと、同じ話でも拍子抜けするほどスムーズにまとまることが多かったんです。電話でも、頻繁にコミュニケーションをとり、十分議論しているつもりでしたが、やはり実際に向き合うことの大切さを実感しました。

どうすれば、この理想的な社会を築いていけると思いますか?

お互いに謙虚であるということが大切だと思います。謙虚というと一歩退いたイメージがあるかもしれませんが、そうではなく、虚心坦懐に、偏見を持たず相手のあるがままを受け止めようとすることです。

なかなか難しいことではありますが、相手の立場をわかろうとすることではじめて相互理解の糸口が生まれるものです。これを私は、個人から企業、国にいたるまで信頼関係を結んでいく上での共通の心構えのように思っています。

今の仕事をしていく上での喜びと、逆に難しい点は?

私たちの社会貢献活動のスタンスは、できることをコツコツ長く続けていこうというものです。「誰かの役に立てる喜び」を感じてくれる若いスタッフが増えていくのは嬉しいですね。また、私たちのビジネスは、普通であれば不要な、今まで捨てていたものを生かせる仕事です。古本屋自体は昔からありましたが、うちは神田の古書店さんとは競合にはならないんですよ。完全に住み分けができています。

彼らは目利きですが、私たちは違います。高値こそはつきませんが、大概の本はお売りいただけます。誰かに一度選ばれた本は、必ずそれなりの魅力を持っている本であろうと。いずれにしても、(神田の古書店もブックオフも)捨てずに残していけるという良さは共通していますね。私も時折店舗に寄って本を棚に並べるんですよ。自分が工夫して並べた本が売れると、これが嬉しくてやめられません(笑)。

今の仕事を始めてから体験した印象的なエピソードはありますか?

ブックオフに入って4年ほどになりますが、実は前職でアメリカ駐在を終えて帰国した後、海外の不良債権処理や調査部での仕事を経て、日本の銀行で一度経験してみたかった支店長のポストをもらいました。これが楽しくてね。そして、支店の業績も上がって乗ってきた矢先に、ブックオフに出向するようお声がかかったんですよ。

「冗談じゃない、古本屋なんか行けるか!」と人事と大ゲンカしまして(笑)、その後一ヶ月くらいは反抗していたんですが、(ブックオフの)坂本社長と会ってお酒を飲んだら、図らずも意気投合しちゃいましてね、握手しちゃったものですから!そんなこんなで今にいたるわけです。今ではこの仕事にすっかりはまって、やりがいも感じています。

こうしたらもっと社会が良くなる、というアイディアはありますか?

やはり、ひとのことを考えることに尽きると思います。今の社会はぎすぎすしていて、会社でもすぐにリストラだとか言いますが、一緒に闘っていくことが重要だと思うのです。ブックオフもお陰様で現在ではニューヨークやパリにも出店するまでになりましたが、私が入社した当時は事業拡大がうまくいかず業績が悪化しておりまして、スタッフもみんな大変な思いをしたと思います。しかし力を合わせて乗り切ったからこそ今があると思っています。

実際に店舗でお客様と接するのはパートのスタッフさんですから、現場のみんなを大事にしないとお客様の支持も得られないと思っています。また、良い状況にあっても、決して驕らないことです。何をしていても、必ず良い時と悪い時がありますから、自分はどのように役立つことができるか、常にそれを考えていたいと私自身も考えています。

担当者になってから、自分の意識や生活の中で変わったことはありますか?

モノを大事にするようになりましたね。こういった業態ですから、モノを生かすことを考えるようになりました。もうひとつは、語り継いでゆくことの大切さを改めて考えるようになったことでしょうか。

本そのものが継承の手段でもありますし、会社としても創業時の理念を今の社員に伝えていくことを大事にしています。

社会に伝えたいメッセージをどうぞ!

うちは本を持ってきてくださるお客様がいなくなると商売ができなくなります。本当に、「支えていただき有難うございます」という気持ちしかないのですが(笑)。

そうですね、繰り返しになりますけど、まずは相手の立場を考える。その次に、気持ちを合わせていくことでしょう。

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