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中山卓三

vol.42


PROFILE

株式会社モスフードサービス
CSR推進本部
環境推進グループ
グループリーダー

現在の会社での経歴と担当している主な活動

1987年入社。店舗システム部、お客様相談室、管理本部総務部のそれぞれ主任を務めた後、蠅い みへの出向し、環境機器の設計等を担当。2002年より環境推進グループに。モスフードサービスが 2003年に設置したCSR推進室(現CSR推進本部の前進)の中で環境の側面を担い、ISO事務局長で もある。

家族構成

妻、小学6年生の長女を筆頭に、長男、次女

趣味

学生時代から歌うことが好きで、現在の趣味はカラオケ。主に演歌だが十八番は秘密。

好きな国or行ってみたい国

飛行機が苦手なので日本国内。仕事でほとんどの県に足を運ぶ機会があったが、秋田県のみまだなので行ってみたい。

影響を受けた人、尊敬する人、目標にする人

特になし

一番大事にしているもの


中山さんが描く、理想的な社会とはどんな社会ですか?

一つめは、争いのない社会です。戦争は人間から良心も理性も奪います。戦争をしているようでは持続可能どころではありません。二つめは、命と人間の可能性を大切にする社会です。三つめは、それぞれの国や地域の伝統と文化を守り育てていける社会です。

これだけ狭い日本でも、かつては地域ごとに独自の多彩な伝統・文化を持っていました。ともすれば何もかもがグローバル化していく世の中ですが、すべてがそうあって良いのか、立ち止まり改めて考えてみてはどうでしょうか。

どうすれば、この理想的な社会を築けると思いますか?

私の考えでは、人は一生同じ土地で暮らせるのが一番良い。人は必ずしも、生まれた所で育ち、そこで一生を終えるわけではありません。仮に望んでも、かなわない事情で移っていくこともあります。しかし、人もモノも情報も集中している都会を見ていると、人間はまるでそこにある限りの環境を使い尽くしながら生きているようです。いつか使い捨てるかのように、とことん掘り尽くしていく。その姿は持続可能性と対極にありはしないでしょうか。山梨の会社に出向しているときに、農家の人を見ていて感心し尊敬の念を抱きました。彼らの仕事にはやることなすこと無駄がないんです。無駄もないし無理もない。

仕事と言いましたが、“働くこと”の原点を見た気がしましたね。自然を相手に、人と助け合いながら働く。そして農作業に使う紐の結び方ひとつとっても、先人から受け継いだ知恵が感じらます。会社では、効率を上げるためにする仕事もあれば、やっつけ仕事もあったりしますから、まったく別の世界だと思いました。都市部への一極集中化が進むことで、地方は長い間守られてきたものを継承する世代を失い、コミュニティーも廃れていきます。コミュニティーが廃れれば、地域は殺伐としていく・・・。あまりにももったいないことだと思います。

今の仕事をしていく上での喜びと、逆に難しい点は?

この役割自体を喜びと感じています。モスという会社には真面目でいい人が多く、あたたかい社風があります。そんな、創業時から脈々と受け継がれてきたものを外に発信していくことを自分の仕事だと受け止めているので、とてもやりがいがあります。

難しいのは、フランチャイズという業態柄、日本中に45,000人という多くのスタッフを抱えていますから、その人たちすべてに価値観を共有してもらうにはどうすべきかという点です。仕組みだけでは人は動きませんが、かといって45,000人とフェイストゥーフェイスというのも不可能です。どうするのがベストなのか、いつも考えています。

今の仕事を始めてから体験した印象的なエピソードはありますか?

いろんな部署を経験しているようですが、実は10年以上前から、陰で同じようなことばかりやっていたんです。ひょんなことから興味を持って、廃棄物について都庁に聞きに行ったり、調べたり・・・。そのうち「ゴミといえば中山さん。」「中山さんと言えばゴミ!」と言われるようになりました(笑)。名刺の肩書きは「お客様相談室主任」でも、社内では周知の事実でしたから、廃棄物関連のことはみんな私に聞きにきましたね。

この種の仕事は、誰もがやりたがるようなものではありませんでしたし、個人営業みたいなものです。実際にセクションとして設置されると決まったとき、「自分にはこの仕事しかありません!」と上司に申し出て、今の担当になったんです。

こうしたらもっと社会が良くなる、というアイディアはありますか?

子どもたちに対して大人が十分な愛情を注ぐことが一番大事だと思います。人間の良心は、愛情をくれた人たちに対する気持ちでできているように思うのです。親同士が遠慮し合って、他人の子どもをはれ物のように扱うことが多いですが、現代の子どもはただでさえコミュニケーション不足になりやすい。うちの子どもも山梨にいる頃は、帰ってきたらランドセルを放り投げて外に遊びに行きましたが、引っ越して来てからは部屋でゲームです。

そんな時代だからこそ、大人が子どもを、きちんと叱れたり、抱きしめてあげることが大切だと思うのです。私はうちに遊びに来た子どもたちに、どんどんいろんなことを言いつけますよ。遠慮しすぎることは子どものために良いことだと思いません。

担当者になってから、自分の意識や生活の中で変わったことはありますか?

特に仕事にしていると、「環境」といえばすぐに「対策」という風に結び付けがちですが、それで良いのだろうかと逆に思うようになりました。思えば私も子どもの頃は、雨の降る音や風の吹く音に畏れに似た気持ちを抱いていましたが、いつしかそうした音に耳を傾けることもなくなり、雨などうっとうしいと思うだけになってしまっていた気がします。実際、都会に暮らしていると雨は人間にとって都合が悪い。車は渋滞するし、店の売上も落ちるし(笑)、厄介者ですよね。

しかし「降ってくれている」と感謝する気持ちを持つゆとりがなくてはいけないな、と思います。昔の人は、自然と対話をしながら共生していたように思いますし、自然に対し畏敬の念を持っていましたよね。大事なのは小手先の技術ではなく、こうした気持ちを中心に据えることなのだと気付いたように思います。

社会に伝えたいメッセージをどうぞ!

持続可能な社会とか、そのためのCSRとか、流行り言葉のようになっていますが、「持続可能な夫婦」、「持続可能な家族」、「持続可能な地域社会」などに落とし込んで考えてみるのもひとつだと思います。みんな家に帰れば誰かの親であったり子どもであるわけですから、企業の社会的責任という考え方も、「父親の家庭的責任」とか(笑)、身近に当てはめてみる。

社会を構成する小さな単位からそれぞれ持続可能にしていくことが、持続可能な社会につながると思うのです。本当は誰にでも関わりがあることでも、専門的な言葉が多用されると他人事に感じてしまいますよね。もっと、わかりやすく考えてみませんか。

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