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鈴木均

vol.31


PROFILE

日本電気株式会社
CSR推進本部 社会貢献室長

現在の会社での経歴

1977年入社。海外事業グループにて中近東向け営業に従事。1983年から1987年までエジプト・カイロに駐在。1989年から北米事業推進部課長として北米事業を担当。1991年から1998年までNECアメリカ(NEC America Inc.)ニューヨーク本社に出向。マーケティング・ディレクター兼プランニングディレクターとして新規ビジネスの開拓とコーポレート・マーケティング活動を担当。1998年7月に社会貢献推進室長として本社に帰任。現在,CSR推進本部社会貢献室長として全世界のNECグループによる企業市民活動の推進並びに社会的責任への取り組みに関する渉外と情報開示を担当。

家族構成

妻、娘ふたり、犬(オス)一匹

趣味

地図を眺めその土地をイメージすること。旅行して訪ねて確認できればなお楽しい。

好きな国or行ってみたい国

以前住んだことのあるエジプトとN.Y.ロングアイランド

影響を受けた人、尊敬する人、目標にする人

両親、ジョン万次郎(異国へ向かうチャレンジング・スピリットに感銘)

一番大事にしているもの

家族


鈴木さんが描く、理想的な社会とはどんな社会ですか?

すべての生命が満足して暮らしていける世界ですね。現在は、人間がとても自己中心的になって文明を築き上げています。その影響は、環境や生態系の破壊となって現れています。その一因として、企業のあり方が問われるでしょう。もちろん、企業にとっては財務・経済面での充実は不可避です。

と同時に、環境や社会へも配慮するいわゆる社会的責任で求められるトリプルボトムラインをしっかり確立することも大事です。経済、社会、環境のすべての面でバランスよく成長、発展が続く世界が理想的です。経済的のみならず精神的にもゆとりをつくり、そのゆとりを全生命の共存のために生かしていくべきでしょう。

どうすれば、この理想的な社会を築けると思いますか?

社会には国や地域毎にそれぞれ固有の悩みや問題があります。こうしたコミュニティが抱える課題に、まず、個人と企業がそれぞれ関心をもち取り組んでいくという姿勢が必要です。日本においては、教育の問題があげられるでしょう。新しい世代に大切なことを伝えていくベースとして、教育は重要な役割を果たします。学校教育、社会人教育、企業家・実業家教育も、すべて重要です。

また途上国にても教育や職業訓練が社会的課題として取り上げられ、企業の社会的責任、すなわちCSR活動でもこれらへの対応が期待されています。このようにあらゆるところで教育が充実すれば知恵が生まれ、、またいろんな世界の現状とその原因を知ることができ対応も可能になっていくと思います。 社会的課題に「無関心」であることが一番よくないでしょう。関心を持つことで次のステップにつながるでしょう。

今の仕事をしていく上での喜びと、逆に難しい点は?

これまでの海外赴任経験で学んだ、諸国の事情や文化といった経験値を最大限に生かして、クリエイティブな仕事ができること。また、企業への貢献と、社会への貢献を同時に遂行できること。そして、各NPO団体などをいろんな面でサポート、育成に寄与できるところが喜びです。一方で、何かを進めるときに自分のミッションに対し、あまりに視野狭窄となった人々とも出会います。

こうした人たちとの調整が強いて言えば難しい点です。業務において独善的で主観的な判断にならないようプログラムの客観評価制度を取り入れています。情熱や感情だけで進めてはいけないという難しさもあります。

今の仕事を始めてから体験した印象的なエピソードはありますか?

NECでは“豊かな社会の実現”に向け、社会貢献活動の一環として、1999年より全世界のグループ社員が参加するボランティア活動「NEC Make a Difference Day」キャンペーンを実施しています。この活動を続けていると、各国社員の意識変化などが如実にわかりとても意義を感じています。

たとえば、立ち上げ時には非協力的だった中国などが、社会の発展とともに今ではもっとも積極的になってくれたりしています。また、社会貢献と同時に社員間のネットワークも強まり、グループ意識もいい意味で強まり、社内貢献にもつながっているのだということを実感しています。

社会がこうしたらもっと良くなる、というアイデアはありますか?

社会の中で起こっていることに、みんながセンシティブになることです。前述しましたが、「無関心」が、最大の敵です。関心を持つことで、自分にできることは? と考えるようになり、さらに、自分にできることの発見につながっていくでしょう。ここで再度強調すると、やはり教育の大切さです。教育を通じて皆が「無関心」にならないよう、あらゆる面で働きかけていくべきでしょう。

また個人としては、会社ドップリではなく、一市民としてコミュニティやNPO活動などにも目を向けてみるなど、プライベート面での日々の充実のさせ方を考えていくことも大切でしょう。

担当者になってから、自分の意識や生活の中で変わったことはありますか?

様々なNPO団体との数々の出会い、多様性のある方々との出会いを通して、自分の視野は大きく広がりました。

また、これまで目線が行かなかった部分まで目を向けることができ、自分の中にもボランティアマインドが生まれ、社会の隅々に意識を向けることができるようになりました。

社会に伝えたいメッセージをどうぞ!

ひとり一人の持つ力は小さいですが、ひとの輪ができ、連帯し集合体になると、大きな力になります。その意味で、企業は強力な集合体であり、社会の課題解決につながるイノベーションを起こす力をもっています。

企業は、収益性の追求やコンプライアンスの徹底に加え、事業面でも社会貢献の面でもイノベーティブなアプローチで社会的課題に積極的に役割を果たしていくべきです。それが良き企業市民としてのCSRであると考えます。個人個人のアイデアと力を企業や団体が吸い上げて、その力を結集させて社会のために使っていきましょう。

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