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岸良百子

vol.17


PROFILE

日本ヒューレット・パッカード株式会社(日本HP)
マーケティング・ソリューション統括本部
広報・宣伝本部

現在の会社での経歴

1984年、横河・ヒューレット・パッカード入社。2年間の役員秘書業務を経て、広報部に配属。以来、社内報、会社案内等の編集制作を中心に、社内広報業務とプレス業務を担当。現在、社会貢献担当を兼任。

家族構成

夫と二人の息子(10歳と5歳、ともに男の子)

趣味

子どもと遊ぶこと・週末に朝寝坊すること(笑)、旅行

好きな国or行ってみたい国

日本が好き。オーロラの見える国に行ってみたい

影響を受けた人、尊敬する人、目標にする人

退職した上司と、自分の信念を貫く父親

一番大事にしているもの

家族


岸良さんが描く、理想的な社会とはどんな社会ですか?

私自身が子育ての真っ最中ということもあり、自然と子どもを取り巻く問題に関心が向くので、母親的な視点かもしれませんが、世界中の子供たちが心身ともに健康で、安心して成長していける世界になってほしいと思います。世界では絶えず紛争や戦争が起こっており、そこで多くの子供たちが犠牲になっています。

日本国内でも最近、児童虐待や青少年犯罪などのニュースを目にしない日はないくらいに、凄惨な事件が増えています。また一方で、非行・不登校・自殺など、子供たちの精神的ストレスに起因する問題も、深刻だと思います。次の世代、次の社会を担っていく子どもたちが、もっと安全に伸び伸び育っていける社会こそ、理想的な社会ではないでしょうか。

どうすれば、この理想的な社会を築けると思いますか?

大人の社会で起きている様々な問題や歪みが子どもに影を落としているという面が大きいので、むずかしいとは思うのですが、子供たちを取り巻く環境を少しずつでも改善していくことが必要なのでしょう。では、どうすればいいのかといわれると、個人の力で解決できない問題も多いのですが、まず子どもたちの声に耳を傾ける、子どもたちを受容するということが、大切なのかなと思います。

私も含めて親や大人たちの多くが仕事や生活に追われ、時間的にも精神的にも、余裕がないのが現実だと思いますが、「忙しいから」と後回しにせずに、子どもと向き合っていくことが必要ですね。それと、事故や犯罪の危険があって、子どもを安心して外で遊ばせることができないような状況は、なんとかしていかないといけないと思います。家庭、学校、地域、そして社会が子どもたちの環境や心の状態を見守り、良くなるように考えていく必要があると思います。

今の仕事を始めてから体験した印象的なエピソードはありますか?

社会貢献の一つとして、年に一回日本HPの製品の寄贈先や使い道について、アイデアを社内公募しています。私自身、今の担当につくまで、社会貢献とかボランティアにそれほど興味があったわけではありません。ですから、どんな反応があるのかなと不安もありました。でも年々、社員の皆さんからの応募が増えつづけているのです。

そうした声に触れてみてわかったのは、日本HPの中にも多くの社員の人たちが、世の中や社会のことに関心を向けて、ボランティア活動を行なっていたり、社会貢献という観点からいろんなプランを温めていたりするということ。とても心強いなと感じているんですよ。

今の仕事をしていく上での喜びと、逆に難しい点は?

日本HPでは社会貢献活動として、教育分野および「デジタル・デバイド」という言葉で表現されるような、ITの恩恵を受けることが困難な状況にある方たちに対する支援を行っています。これまで養護学校や児童養護施設、その他各種NPO団体にパソコンを中心としたIT機器の寄贈を行なってきました。身体に障害を持つ方などにとってパソコンは、外の世界へとつながっていくとても有効なツールとなります。また、さまざまな原因で社会へ出られない方にとってパソコンスキルの向上は、自立・就職のための武器ともなってくれます。

こうした形でパソコンやITというものを通して、多くの方たちを支援でき、役立つことができたなと実感できたときが、喜びの瞬間です。難しさという点では、寄贈する製品の規模が大きくなるほど、それを有効に使っていただくためのコンサルティングや教育などが必要になってきます。けれど社内の仕組みの問題もあって、なかなかそこまで十分に手が及ばないという点でしょうか。製品だけでなく社員ボランティアを募って協力できるようになると、もっともっといい社会貢献活動ができるようになると考えています。

社会がこうしたらもっと良くなる、というアイデアはありますか?

世の中が便利になればなるほど、生活も仕事もスピードアップしていき、皆が忙しく走りまわって、ゆとりがなくなっているように感じます。でもいくら世の中の変化のスピードが上がっても、一方で人が成長するのにかかる時間が短縮されるわけではありません。時間をかけて、手をかけて、目をかけて育てていかないといけないんですね。

そして人は一人一人違った個性があり、成長の仕方もそれぞれ違います。ゆとりがなく時間に追われていると、待つこととか、違いに目をむけることがむずかしくなるように思います。けれど、そうした人間の持つ多様性というものを、個人や社会が、もっとおおらかに受け止め、認め合えるようになればみんなにとって居心地のよい、よりよい社会になると思います。

担当者になってから、自分の意識や生活の中で変わったことはありますか?

世の中には、ほんとうにいろんな問題を抱えた方々がいて、そうした方々を支援するNPOや団体があるのだ、ということに改めて気づかされました。そして、では自分にはなにができるか、と考えるようになり、「できることはやろう」と思うようになりました。

無理してやろうとは思わないし、大きなことはできないですが、これならできるということは、どんな些細なことでも、実行するようにしています。

社会に伝えたいメッセージをどうぞ!

「がんばりすぎない」が私のポリシーです。でも色々な問題やむずかしい状況に直面したときに、「こんなことできない」ではなく、「どうしたらできるだろう?」「私には、なにができるだろう?」と考えるようになりました。本当に小さいことでいいから、何ができるかな、と思うことできっとあなたにできることが見つかると思います。

そうして、お互いにできることは進んでやる、できないことは少しずつ助け合うことができたら、一人じゃできない大きなことが、楽しくできるようになると思います。

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