クリックで救える命がある。

«前の語人   |   次の語人»

雨宮恵二

vol.16


PROFILE

リーバイ・ストラウス ジャパン株式会社
広報部 広報マネージャー

現在の会社での経歴

入社以来広報担当で9年目。特に力を入れているエイズ予防・啓発活動を中心とした社会貢献活動のサポートにも携わる。

家族構成

独身で一人暮らし

趣味

洋服が好き。音楽はジャズが好み。

好きな国or行ってみたい国

イタリア。ファッションをはじめとした文化全般に興味がある。都市ではニューヨークも好き。

影響を受けた人、尊敬する人、目標にする人

なし

一番大事にしているもの

他人と自分の個性


雨宮さんが描く、理想的な社会とはどんな社会ですか?

いじめや自殺のない社会です。そして、個性が尊重される差別のない社会ですね。日本は物質的には豊かな社会ですが、精神的には多くの人が生きることに難しさを覚えています。個人個人が自分の人生に目的意識を持つことができると良いと思いますね。目標が達成されるか否か、結果は二つしかないようですが、それに向かって精一杯努力する過程の中で学ぶものは計り知れません。

また、努力の過程で違う選択肢や可能性に出会えることもあります。なんとなく流されて生きることは、楽なようでそうではなく、何かに向かって目的意識を持って進む人生の方が生きやすいものです。本当に何がしたいのかが見つけられずに生きることは辛いことですから、誰もがそれを見つけて生きがいを持てるような社会が理想だと思います。

どうすれば、この理想的な社会を築けると思いますか?

まず、自分自身の存在意義を知ろうとすることではないでしょうか。誰にでもこの世界での役割があると思うのです。存在意義などと言うと難しいようですが、簡単に言うと生き甲斐のようなものです。これを見つける年齢も早いにこしたことはないと思います。子どもたちが自分の存在意義を見つけるためには、やはり大人のサポートが必要です。しかし、大人たちが自分自身と十分に向き合ってこないと、当然ですが、子どもに伝える言葉を持てないはずです。夢や目標は持てと言われても、やみ雲に持てるものではありませんから、子どもたちには、社会や大人がいろいろな形でヒントを与えていかなくてはいけません。

そのためにまずは大人が、きちんと時間をかけて自分と向き合う作業に取り組まなくてはならない。一人一人が自分の生き甲斐を見つけ、その中で努力することは、社会における自分の役割や社会に対しての自分のスタンスを自身が知ることにもつながると思うのです。それは決して自己中心的な意味ではない個性の在り方で、そこを追求することは他の個性を尊重することにもなると思います。まずはきちんと時間をかけて自分と向き合う作業が必要だと思います。

今の仕事を始めてから体験した印象的なエピソードはありますか?

リーバイスでは一部途上国にも製造を委託している契約工場を持っていますが、リーバイス側で人権を含めた労働環境を事前に厳しくチェックした上で、条件を満たしているところのみと契約しています。世界的に問題になっている児童労働についても防止に努めてきました。以前ある国で新しく契約候補になった工場で、就労年齢に達していない従業員の労働問題が発覚したことがありました。

工場との契約の話を白紙にしたり、その従業員を辞めさせてから契約することはもちろんできましたが、リーバイスが選んだのは、現地に学校をつくり子どもたちを通わせて、就労年齢に達してから彼らを再雇用をするというやり方でした。このエピソードを、私が出席した企業の社会貢献に関する某セミナーの席で、ある企業のご担当者がたまたま例にあげたことがありました。その方は、ジーンズは必ずリーバイスを買うようになったと言ってくれました。あの時は会社を誇りに思いましたね。

今の仕事をしていく上での喜びと、逆に難しい点は?

リーバイスの社会貢献活動には長い歴史がありますが、これまではビジネスと切り離して考えてきていました。しかし近年はアメリカ本社でも、これを企業としてPRしていくこと自体に社会的意味があるという考え方がでてきました。この考え方には私も賛成です。しかし、企業が実施している社会貢献活動を、本業の中でどう位置付けしていくか、バランスを考えるのは実際に難しいものですよね。幸いなことにリーバイスはブランドとして幅広く知られており、若い人たちにも、「リーバイスが言っているからちょっと耳を傾けてみようかな。」と抵抗なく受け入れてもらえることが多いと思います。エイズ予防・啓発活動はそれの良い例で、この活動は、性質上特に日本においては声高に呼びかけるのに抵抗があるらしく、協力している企業の数も少ないようです。

しかし、日本は先進国中唯一、HIV感染者が増加傾向にある国です。もっと意識を高めていく必要がありますよね。12月1日の世界エイズデーには私たち社員の多くが街頭に立ち、キャンペーンの一環でコンドームを配りました。パッケージにリーバイスのロゴが入っているものです。若い人たちが、それがリーバイスのものだとわかると、喜んで受け取ってくれる様子を見て、私たちのブランドが広く浸透していることを感じ嬉しく思いました。そして、リーバイスに限らず、ブランドというもののパワーを改めて感じました。単に商品を売るのではなく、ブランドを育てていくということでのアドバンテージはこういったところで感じますし、嬉しいことです。

社会がこうしたらもっと良くなる、というアイデアはありますか?

手前味噌ですが、ジーンズは年齢も性別もを問いませんし、サイズさえ変わらなければ20代で穿いていたものを80歳になってから穿くこともできます。通常、服というのは新品に近いほど良いわけですが、ジーンズは繰り返し穿くことで味が出てくる珍しい服でもあります。着古すことで価値が高まることすらありますから、持ち主を何人も変えながら大事に穿かれているヴィンテージジーンズもあります。

リーバイスの会社としての歴史は151年になりますが、これだけ流行の移り変わりがあっても、時代を越えて飽きられることなく愛され続けてきました。まさにサステナブルですし、最近言われている“スローライフ”のヒントもあると思います。

社会に伝えたいメッセージをどうぞ!

リーバイスはアメリカのブランドですが、特にヴィンテージ(復刻版)ジーンズに代表される、こだわりをもったジーンズについては、日本製は非常に高い評価を受けています。今日本で販売しているヴィンテージジーンズも日本製ですよ。日本はものを作る技術力も高いですが、消費者が品質やデザインに対する厳しい目を持っています。

グローバリゼーションも大事ですが、自分の国の良さを再発見するのも素敵なことだと思います。自分の国を知り、地域を知り、自分自身を知ることに一生懸命になるのは重要なことですよね。

«前の語人   |   次の語人»

▲このページの一番上へ

語る

1〜101〜10

21〜3021〜30

31〜4031〜40

41〜5041〜50

51〜6051〜60

61〜7061〜70

71〜8071〜80

81〜9081〜90